オレンジの香りみたいな人は穏やかなインドア派
オレンジの香りは、柑橘系の精油の中でも、もっとも生産量の多いオイルなので、多くの人にとってはおなじみの香りだと思います。
レモンのような鮮烈な酸っぱさはありませんが、砂糖水を思わせるような甘くて柔らか、そしてやや控えめなフレッシュ感がある香りです。
さて、そんなオレンジのような香りの人は、いったいどのような人のなのでしょうか。
オレンジの香りのような人は大人しくて穏やかだけど内面を表さない
オレンジの香りのような人に手紙を書くとしたら、こんな感じになると思います。
[su_note note_color=”#fce47b” radius=”5″]拝啓
日もだいぶ短くなって、少しずつ風が寒く感じられるような季節となりました。 きっと今日もおうちの窓側にすわって、陽だまりの中で本を読んで過ごしていることでしょう。
さて、大人しくて、話の聞き役に回りやすいあなただとは分かっていますが、最近は、特に口数が少なくなって落ち込んだ様子だと聞きました。
あなたは、もともと思ったことを口に出さない自己主張しないタイプでした。だから、まわりがワーワー言っていても、いつも聞き役になってしまうのですね。
あなたも、何か言いたいことがあるのでしょうけれど、それをずっと自分の内側に溜め込んでしまっていませんか。誰かに愚痴を言うわけでもなく、どんどん重たいものが自分の中に待っていくと、あるところから、ずっしりと重量を感じるようになります。
本当は、誰か信頼できる人に、あなたが思うところを吐き出してみると良いと感じるのですが、無理な話でしょうか。 あなたは、いつも穏やかで、何にも悩みがないように見えるかもしれませんが、それは誤解ですよね。周りはあなたの内側なんて知る由もありません。
あなたは、「自分はあまり友達が多いほうではないから・・・」と謙遜気味に話していました。でも、あなたに対して話しかけてくる人が多いところを見ると(ほとんどが愚痴を聞いてあげていると思いますが…)、その穏やかな雰囲気にみんなが気持ちを許しているからだと思います。
あなたがあんまり自分のことを話したがらないのも見ていて分かりますが、溜め込むばかりでは、どこかで自分が参ってしまいますよ。きっと、そうならないように、文庫本の小説の中に逃げ込んでいるのかもしれませんが。
幼い頃から、ずっとセミロングの黒髪だったあなたが、最近、髪を少し栗色に染めたと聞きました。
もしかしたら、何かを伝えたいあなたなりのサインだったのかもしれませんね。
もうすぐ、白いセーターが似合う季節となりますが、木枯らしが吹く前に、街中のカフェでお茶をしませんか。お茶とデザートまでは、ご馳走しますよ。
敬具
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オレンジの香りのイメージ
- 砂糖水のような甘さ
- 柔らかくて落ち着きのある香り
- 柑橘系なのに温もりを感じる
- オレンジジュースを口に持ってきた時の香り
- やや控えめのフレッシュ感
- 柑橘系では一番ダウナーな感じ
- 鮮烈な酸っぱさはなく穏やか
なぜオレンジの香りは穏やかで温かいのでしょう
柑橘系(シトラス系)の香りというのは、爽快感のあるフレッシュな香りが魅力です。レモンやライムなどは本当に目の覚めるような鮮烈さがあります。
それに対して、オレンジのフレッシュ感はどことなく控えめで抑制されています。目線の低いところに爽快感が漂っている、そんな感じです。
控えめな爽快感は、角が取れて香りの輪郭が少しぼんやりするようです。そんな香りの雰囲気が穏やかに感じ、そして、その穏やかさが柔らかさに通じて、やわらかい感触が温かさな印象になるのだと思います。
特にオレンジの残り香は、まさにオレンジジュースを口に持ってきたような香りであり、おなじみの感触です。そうしたことも、警戒感を与えない庶民的な香りであるように思います。警戒感のなさは、人に安心感を与え、気持ちに落ち着きをもたらすことになるのでしょう。
爽快感と穏やかさを併せ持った香り。それがオレンジの香りのなのです。
オレンジ・スィートとオレンジ・ビターの違い
ふつう、オレンジというとオレンジ・スィートのことを指します。対して、オレンジ・ビターは日本でいう橙(ダイダイ)のことで、お正月の鏡餅にのせる果物ですね。代々続くということで縁起ものになっています。オレンジ・ビターは学名もCitrus aurantiumとなっていて、オレンジ・スィート(学名:Citrus sinensis)とは別の種類です。
オレンジ・ビターの精油のほうが光毒性のあるフロクマリン類が多く含まれているので、アロマテラピーに際してはオレンジ・スィートのほうがよく使われます。オレンジ・ビターのほうが生産量も少なくて値段も高いです。
そんなオレンジ・ビターですが、花を水蒸気蒸留法で精油を抽出したものをネロリ油と言います。リナロール(40%)、酢酸リナリル(9%)、ネロリドール(6%)が主な成分の精油です。
そして同じく花を溶剤抽出法(精油エーテルやエタノールなどの揮発性用の溶剤に香りを移す方法)で精油を採取すると、オレンジフラワーオイルとなります。リナロール(40%)、酢酸リナリル(17%)、アンスラニル酸メチル(2%)が主成分です。
さらに、オレンジ・ビターの葉っぱを水蒸気蒸留法で精油を抽出するとプチグレンとなります。オレンジの香りに渋さとほろ苦さが加わったような香りです。
こんなふうに、同じオレンジ・ビターの木から採取される精油ですが、部位によって、採れる精油が違うのですね。成分を分析しても、結構、個性が出てきます。この辺が香りの違いにも現れてくるのです。
オレンジの基本的な情報
オレンジ(オレンジ・スイート)の香りのイメージは、今まで書いてきたとおりですが、一般的な特徴や効能についてもまとめましたので参考にしてください。
オレンジ(学名:Citrus sinensis)
ミカン科
特徴
南米ブラジルやアメリカのカリフォルニア、フロリダが主な主産地となっています。
citrus aurantium,var.dulcis.L.という種類のオレンジからオレンジ油(オレンジ・スイート)の精油を採取します。この種に属するオレンジとして、バレンシアオレンジやネーブル、ブラッドオレンジなどがあります。
香りに含まれる成分
果皮の冷圧搾法により採取します。
- リモネン(90%以上)
- デシルアルデヒド(微量:オレンジの香りを特徴づける成分)
- シトラール(微量:オレンジの香りを特徴づける成分)
- 酢酸リナリル
- リナロール
- αーテルピネオール
- トランスー2ーヘキサノール
- シスー3ーヘキセノール
作用
消毒
鎮静作用
心理的な作用
- 心を明るくし温かくする
- 人生の不安感を取り除く
- 気持ちを落ち着かせる
まとめ
いかがでしたでしょうか。
おなじみのオレンジの香りですが、柑橘系とはいえ、温かみのある穏やかな香りですね。
そのような印象から、レモンやグレープフルーツのような元気で明るい、という一辺倒ではなくて、暗くはないけれど穏やかな女性像をオレンジの香りとしてイメージしました。
アロマ的な効用としても、気持ちを落ち着かせたり、不安を取り除いたりと、温厚な効果が目立ちます。
身近な香りですが、それだけにみんなに愛される庶民的な香りでもあります。