4月中旬が見頃!遅れて開花する美しい桜3選/桜湯の匂いは関山桜
東京のソメイヨシノは、4月上旬には終わってしまいますが、まだまだ他の桜がきれいに咲いています。
桜=ソメイヨシノ、ということから、ソメイヨシノが散ってしまった4月中旬からは、お花見の人たちはめっきり減ってしまいます。
でも、ソメイヨシノが終わっても、他の桜は満開になっていたりします。
ソメイヨシノの後に見頃の美しい桜3選
日本のお花見の名所の桜の多くはソメイヨシノです。
しかし、桜の種類は数百種類もあると言われており、1年中、何かしらの桜は咲いています。
「お花見の時期を逃してしまった!」と思っても、諦めるのはまだ早いです。
樹木の本数ではソメイヨシノには負けますが、色や形がきれいな桜はたくさん咲いています。
ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)
ソメイヨシノと開花の時期は重なりますが、ソメイヨシノが散り始める頃に見頃を迎えるのが、
「ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)」です。
枝は柳のように下に垂れています。花は花弁がねじれた形で平たく開かないのが特徴です。
ソメイヨシノよりも開花から満開までの期間が長いので、美しい枝垂れを見ることができますよ。
イチヨウ(一葉)
ソメイヨシノが散る頃に満開になるのが、実はいちばん人気の「イチヨウ(一葉)」です。
典型的な「サクラ色」をしており、花もまあるくて可愛らしい花をつけています。
実際に、イチヨウが咲いている木の側で花を鑑賞していると、「この桜、すごくかわいい!」と立ち寄って写真を撮っている女性が多いです。
だいたいカップルで来園している場合、女性のほうが、彼に「見て見て!」と促す場合が多いようです。
男性には響かないのか、なぜか素通りする人が多いです。
イチヨウには、女性のハートを掴む雰囲気があるのでしょうか…。
カンザン桜(関山桜)
ソメイヨシノが完全に散ってしまってから見頃を迎えるのが、カンザン桜(関山桜)です。
山桜系で、色が濃いピンクで花も大きめです。
ちょっとワイルドな感じでしょうか。もこもこしていて目立ちます。
カンザン桜は、花の部分を塩漬けしてお湯を入れて飲む「桜湯(さくらゆ)」としても知られています。
おめでたい感じから、お祝いの席で出されることがあります。花がボリュームがあってしっかりしているので、塩漬けにしてもバラバラにならないのですね。
桜湯から漂ってくるほんのりとした香りはクマリンという香り成分です。桜の花に自分の鼻を近づけてもほとんど匂わないのですが、こうして塩漬けにすると香り成分も揮発しやすいのでしょうか。
桜の香りとして、記憶に残るのは、この桜湯だったりします。
まとめ
ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)は、東京江戸川区の新川千本桜などで見ることができます。ソメイヨシノのように何十本も飢えているわけではありませんが、枝垂桜は、囲いがしてあって、1本1本丁寧に管理されている印象があります。
イチヨウ(一葉)の名所といえば新宿御苑です。毎年、内閣総理大臣が主催する「桜を見る会」が4月中旬に開催されますが、鑑賞するのはソメイヨシノではなくて、イチヨウ(一葉)です。
カンザン桜(関山桜)は、上野公園にもたくさん植わっています。新宿御苑でも見ることができますよ。
お家の庭にあるよ、という人もいるのではないでしょうか。
ソメイヨシノの時期を逃しても、なにかの桜は咲いています。4月下旬には、御衣黄や鬱金桜といったユニークな桜も咲きますよ。
ソメイヨシノ以外の桜も、ぜひ見ていただけたらと思います。