自分に似合う香りを見つける4つのステップ
「香水やルームフレグランスが欲しい」
…となった場合に、
どのような香りを買ったらよいか、迷ってしまうことがありますよね。
香りは五感の中でも個人差が大きく、同じ香りでも好き嫌いが分かれてしまうことが多いのです。
似合う香りを見つける4ステップ
1.香りで自分がどのような気分になりたいかをイメージする
まず、香りを嗅ぐことによって、どのような気分になりたいのかをイメージします
ただ単に「いい香り」というだけでは、たくさんありすぎて的が絞れないからです。
だいたい、売っている香りは、すべて「いい香り」と思って作られています。
まずは、あなたがどんな気分や気持ちになりたいのかをイメージしましょう。
・華やかな気分になりたい
・温かい気分になりたい
・自然の中にいるような気分になりたい
・リフレッシュしたい
・落ち着いた気持ちになりたい
…など、香りによって、どのような気分になりたいのか、というのがあると思います。
ここでは、あなたがどのような気分になりたいのか、ということをイメージしました。
これが、「私の彼がいい気分になるような香りを選びたい」というふうに、他人基準になると、その「彼」の香りの好みも考えなくてはならないので、少し難しくなってしまいます。
先ほどお伝えしたように、万人に受けるような香りというのはないのです。
2.苦手な香りを確認しておく
他の人が「いい香り」と感じているものでも、あなたにとって苦手と思う香りはあると思います。
例えば、「オレンジのような柑橘系の香りは苦手」という人もいます。
あなたの苦手な香りを意識しておくと、その香りを除いて考えることができるので、選択肢が絞られてきます。
3.香りタイプを知る
あなたがなりたい気分をイメージしたり、苦手な香りを思い浮かべたら、今度は香りのタイプを知っておくことをお勧めします。
香りのタイプは、香りの特徴によって分類されたものです。
ひとくちに「香り」と言っても範囲が広すぎるので、ここで、香りがどのように分類されているのかを知っておきます。
4.香りのタイプと理想の気分が近いものを選択する
香りのタイプを知ったら、あなたがイメージした気分に近しいタイプを選んでいきます。
苦手な香りがあれば、その香りが含まれるタイプを除いていきます。これは複数選んでも構いません。
香りのタイプを選んでおくと、いざお店で香りを買おうと思った時に、「このようなタイプの香りはどれですか」と質問できるのです。
店員さんが持ってきてくれたブランドから、今度はあなたが実際に香りをチェックしてお気に入りの香りを選ぶと良いでしょう。
知っておくと便利な香りの11タイプ
単純に「香り」と言ってもさまざまな種類があります。
香りの分類方法には、いろいろありますが、ここでは、わかりやすくて、香りの歴史的な背景も踏まえたタイプ分けをお伝えしたいと思います。
この中で、あなたがイメージした気分に合うものをいくつかピックアップしていきます。
シングルフローラル
ひとつの花の香りをイメージした香りです。
例えば、バラやジャスミンやスズランなど、ひとつの花の香りを表現したものです。
古代から香水というものは存在しますが、クレオパトラはバラの香りを愛したと言います。昔からあるタイプなので、イメージしやすいかもしれません。
ばら園/資生堂 →バラの香り
ガーデニア/シャネル →くちなしの香り
…などが有名な香水です
フローラルブーケ
ブーケのような花束の香りです。
シングルフローラルがひとつの花の香りだったのに対してたくさんの花を束ねたような印象です。
実際に、いろいろな花の香りが混ざっている、というよりかは、「花束」のイメージが香りになったものです。
確かに複数の花の香り(バラやジャスミンなど)が配合されていることが多いのですが、さまざな花の香りを混ぜ合わせた香りのことをフローラルブーケというわけではなく、あくまでイメージした香りとなります。
大きな花束や小さな花束、季節感あふれる花束、など、いろいろなイメージがあります。
レールデュタン/ニナリッチ →カーネーションを中心とした花束のような香り
アナイスアナイス/キャシャレル →白いユリを中心としたブーケの香り
…などが有名が香水です。
アルデハイド
花束をイメージしたフローラルブーケタイプを基本として、合成香料のアルデヒドを加えた香りです。
アルデヒドを加えると、香りに華やかさが増し、ふわっと強く広がる印象があります。
このタイプが有名になったのは、シャネルの「No.5」という香水が出てからです。
この香水が出たことで、当時は「新しいモダンなフローラルな香りが世に出た」と話題になりました。
お花の香りでも、より一層、優雅で華やか、セクシーという印象を持つタイプです。
グリーン
その名の通り、葉っぱのような緑色をイメージさせる香りです。
自然回帰の思想から、草木の緑や草原と言った自然な印象が特徴です。
No.19/シャネル
ヴァンヴェール/バルマン
…などが有名です。
ウッディ
樹木を思わせるような香りです。
ヒノキやスギ、白檀など、日本人にとっては馴染みのある香りです。どことなく温かみのある印象が特徴です。
実際に、ヒノキなど樹木そのものの香りを香水やルームフレグランスにしたものは少ないのですが、干し草のような香りをウッディタイプとして製品化されているものはあります。
ベチバー/カルバン
…が代表例です。
シプレー
樫(カシ)の木に生息するオークモス(苔の一種)と、ベルガモット(ミカン科の柑橘類)が基本となってつくられた香りです。
枯れ葉のような温かみのある落ち着いた香りで、しっとりと古典的な印象があります。
シプレーというのは、1917年に発売されたコティ社のシプレーという香水からきています。
ミツコ/ゲラン
カボシャール/グレ
…などが代表例です。
フゼア
フゼアとは、シダの葉をイメージした香りですが、シダの香りがそのまま入っているわけではありません。
オークモス(苔の一種)とラベンダーの香りが中心となってフレッシュな男性的な香りです。
男性の整髪料の香りとしてもよく知られています。
フゼアの名は、1882年発売のフジュールロワイヤル(ウビガン社)からきていると言われています。ずいぶんと昔の時代の香水ですね。
タバックレザー
タバック(葉巻タバコ)やレザー(皮)を思わせるような重たい香りで、男性がまとうイメージがあります。
代表例:
タバブロン/キャロン →タバコのような香り
…など
オリエンタル
ムスク(ジャコウ鹿の香嚢)、アンバーグリス(クジラの結石)、シベット(ジャコウネコの分泌物)などの動物性の香料を使用したどことなく東洋的な雰囲気のする香りです。
重厚なイメージのある香りなので、日中よりも夜の方が似合う香りです。
官能的でミステリアスな雰囲気を醸し出す特徴があります。
シャリマー/ゲラン
ジッキー/ゲラン
…などが代表例です。
シトラスコロン
オレンジやグレープフルーツ、レモンなどの柑橘系をイメージした香りです。
フレッシュで清々しい香りなので、愛好者が多い香りでもあります。
鮮烈な印象がある香りですが、そのぶん、持続性がなく、すぐに香りが消えてしまうという特徴があります。
オーソバージュ/ディオール
インペリアル/ゲラン
…などが有名です。
オゾン・マリン
オゾンタイプは、新しい香りで、キャローンなどの合成香料が使われています。
スイカの皮やメロンのような香りと表現する人が多いですが、もともとは、水や空気をイメージしてデザインされたものです。また、その系統から海をイメージしたマリンタイプも同じような香りです。
もともと自然界に存在しない合成香料を多く使っているので、新しさを感じる香りになっています。
これからも、香料生産技術が進展すると、新種の香りが出てくるかもしれません。
ロードイッセイ/イッセイミヤケ
…は結構、流行りました。
まとめ
今までお伝えしたように、4つのステップを踏むと自分に似合う香りにたどり着けます。
主に香水を例にお伝えしてきましたが、お部屋を香らせるルームフレグランスを選ぶときも同じです。
お店でチェックできる香りもせいぜい5つくらいがいいところです。それ以上だと、嗅覚が疲れてきて、どの香りがよいのか区別がつかなくなります。
だから、最初にある程度、ターゲットを決めてお店に行った方がよいのです。
そうすると、かなりの確率で、近しい香りを持ってきてくれるでしょう。
1.なりたい気分をイメージ
↓
2.苦手な香りを確認
↓
3.香りのタイプを知る
↓
4.なりたい気分を基準に香りのタイプを選択
香りの分類を知って、ぜひ、あなたのお気に入りの香りに出会ってください。